第31回柔道整復師国家試験 午前120

1→正解は「2.左心不全」です。これが肺うっ血の原因となる理由を説明します。 選択肢1：肝硬変 肝硬変による肝機能障害は、体内の血液循環に影響を及ぼすことがありますが、これが直接肺うっ血を引き起こす原因ではありません。肝硬変は主に門脈圧亢進や腹水の形成と関連しています。このため、この選択肢は肺うっ血の直接的な原因としては不正確です。 選択肢2：左心不全 左心不全は、左心室が効率的に血液を全身に送り出すことができなくなる状態です。この不全状態により、肺循環への血液の逆流が起こり、肺静脈と毛細血管内の圧力が上昇します。この結果、血液成分が毛細血管から肺胞へ漏れ出し、肺うっ血を引き起こします。この選択肢は正確で、答えとして正しいです。 選択肢3：下肢静脈瘤 下肢静脈瘤は、主に脚の静脈の血流障害と関連していますが、これが直接肺うっ血を引き起こすわけではありません。下肢静脈瘤は主に血液の逆流と局所的な循環障害を引き起こし、足の重だるさや浮腫を生じることが一般的です。 選択肢4：心タンポナーデ 心タンポナーデは、心包に液体が溜まり、心臓が適切に拡張できなくなる状態です。これにより心臓のポンプ機能が低下しますが、これが直接肺うっ血を引き起こす主要な原因ではありません。心タンポナーデは全身的な低血圧や血液循環の低下を引き起こす可能性が高いです。 以上の解説から、左心不全が肺うっ血の原因として最も適切であることが明らかになります。