1→答えは「1.慢性胃炎」です。
選択肢1:慢性胃炎
慢性胃炎は、胃の粘膜が長期間にわたって炎症を起こす状態を指します。胃の粘膜は通常、胃酸に耐えるために柱状上皮で覆われており、扁平上皮化生とは異なる組織型です。扁平上皮化生は、一般的に刺激や炎症により、本来の上皮が扁平上皮に変化することを指しますが、慢性胃炎ではこのような変化は一般的ではありません。そのため、この選択肢が正解です。
選択肢2:慢性膀胱炎
慢性膀胱炎では、膀胱の炎症が長期間にわたり持続します。この条件下で、膀胱内の上皮細胞は炎症や刺激に耐えるために扁平上皮化生を起こすことがあります。これは防御機構の一部として、より厚い扁平上皮に置き換わることにより、膀胱を保護しようとする現象です。
選択肢3:慢性気管支炎
慢性気管支炎も、長期の炎症が気管支の粘膜に繰り返し影響を及ぼす疾患です。この状態で扁平上皮化生が起こることがあり、元々の柱状上皮が扁平上皮に置き換わることが報告されています。これは、繰り返される刺激に対する適応的な変化です。
選択肢4:慢性子宮頸炎
慢性子宮頸炎においても、炎症が続くことで扁平上皮化生が起こることがあります。特に子宮頸部は扁平上皮と柱状上皮の両方が存在する部位で、炎症やその他の刺激により扁平上皮化生が促進されることがあります。
これらの解説から、扁平上皮化生がみられないのは「慢性胃炎」であり、選択肢1がこの問題の正解となります。