第31回柔道整復師国家試験 午後37

1→選択肢1：貧血 多発性骨髄腫において、貧血は一般的な症状の一つです。この病気は骨髄内で異常なプラズマ細胞が増殖することにより、正常な造血を抑制し、赤血球の生産が減少するため、貧血が起こります。したがって、この選択肢は多発性骨髄腫の所見として正しいです。 選択肢2：腎機能障害 多発性骨髄腫では、異常プラズマ細胞が産生する蛋白質（特にベンス・ジョーンズ蛋白）が腎臓に蓄積し、これが腎機能障害を引き起こすことが知られています。このため、この選択肢も多発性骨髄腫の典型的な所見として正確です。 選択肢3：舌乳頭萎縮 この選択肢は多発性骨髄腫の一般的な所見ではありません。舌乳頭の萎縮は主に栄養不良や特定の病理的状態に関連して発生することがありますが、多発性骨髄腫と直接関連付けられる症状ではありません。したがって、この選択肢は誤りです。 選択肢4：脊椎圧迫骨折 多発性骨髄腫においては、骨髄内の異常プラズマ細胞の増殖が骨組織を侵し、骨が脆弱になることがあります。これにより、特に脊椎などの骨が容易に圧迫骨折を起こす可能性があります。この選択肢は正しい多発性骨髄腫の所見を指しています。 以上の解説は、多発性骨髄腫の診断において考慮されるべき主要な症状とそれに関連しない症状を明確に区別するのに役立ちます。特に選択肢3の舌乳頭萎縮が誤った情報であることを強調しています。