第31回柔道整復師国家試験 午後41

1→心房細動の患者が施術中に突然失語となった場合、最も考えられる原因は脳への血栓塞栓（脳塞栓）です。心房細動は心房の不規則な収縮を特徴とし、これにより心房内で血液が停滞しやすくなり、血栓が形成されるリスクが高まります。この血栓が脳の血管を塞ぐことで脳梗塞が発生し、突然の失語や他の神経学的症状を引き起こす可能性があります。 選択肢1：アテローム血栓性脳梗塞 アテローム血栓性脳梗塞は、動脈硬化によるプラークが血管を塞ぐことで発生します。心房細動との直接的な関連は薄く、このケースでは最も可能性が高いとは考えにくいです。 選択肢2：くも膜下出血 くも膜下出血は、脳血管の破裂によって脳膜下に出血が生じる状態です。これには強い頭痛や意識障害が伴うことが一般的で、心房細動との直接的な関連は少ないです。 選択肢3：ラクナ梗塞 ラクナ梗塞は、小さな穿通動脈の閉塞によって発生する小型の脳梗塞です。高血圧が主な原因であり、心房細動とは直接的な関連は薄いです。 選択肢4：脳塞栓 心房細動で形成された血栓が脳血管を塞ぐことで発生する脳梗塞です。心房細動患者が突然失語を示した場合、脳塞栓が最も考えられる原因です。この選択肢が問題の正解となります。 以上の分析から、正しい答えは「4」であり、心房細動の患者で突然失語が起こった場合、脳塞栓が最も考えられる原因です。