1→問題177では、ショックの種類とその原因との適切な組合せを選ぶことが求められています。ここでは、各選択肢のショックの種類と原因について正しく説明することが重要です。
解説:
選択肢1:循環血液量減少性ショックーー緊張性気胸
循環血液量減少性ショックは血液量が物理的に減少することで起こりますが、緊張性気胸は胸腔内圧の上昇により心臓の帰流障害を起こすため、これは閉塞性ショックの例です。
選択肢2:心原性ショックーー肺塞栓
心原性ショックは心臓のポンプ機能が低下することで起こります。肺塞栓は肺の血管を塞ぐことで心臓に負担をかける可能性はありますが、通常はこれによって生じるショックは閉塞性ショックに分類されます。
選択肢3:血液分布異常性ショックーーアナフィラキシー
血液分布異常性ショックは血液が体内で不適切に分配されることにより起こり、アナフィラキシーは強いアレルギー反応によって血管が異常に拡張し、血液が組織に滞留するため、このショックの典型的な原因です。
選択肢4:閉塞性ショックーー心筋梗塞
閉塞性ショックは心臓や大血管が物理的に遮られることによって起こります。心筋梗塞は心臓自体の血流が遮断される病態であり、これは心原性ショックの原因となります。
以上の解説から、選択肢3「血液分布異常性ショックーーアナフィラキシー」が正しい組合せとなります。アナフィラキシーによる血液の異常分布が血液分布異常性ショックを引き起こします。