第31回国家試験 午後56
20歳の男性。大学でラグビー部に所属している。練習中、グランドに激しく頭をぶつけて10秒間の意識消失を起こした。1時間後には症状は何もなかった。 正しいのはどれか。
正解!
不正解 答え 4
1→選択肢1:2度脳しんとうである。
脳しんとうの分類では、短時間の意識消失(数秒から数分)を伴うものは軽度脳しんとうと考えられますが、2度脳しんとうという具体的な分類は一般的ではありません。この選択肢は、分類の表現が不正確なため適切ではありません。
選択肢2:意識が改善すれば神経学的検査は必要ない。
意識が改善しても、脳しんとう後には神経学的なフォローアップや検査が必要です。脳の損傷や後遺症が隠れている可能性があるため、この選択肢は誤りです。
選択肢3:翌日の練習を許可する。
脳しんとうを経験した後、患者は十分な休息が必要です。特にスポーツ関連の脳しんとうでは、再発や追加の損傷を防ぐために、適切な医療評価と回復時間が確保されるまで練習や試合から遠ざけるべきです。この選択肢は誤りです。
選択肢4:セカンドインパクトシンドロームに注意する。
セカンドインパクトシンドロームは、脳しんとうの回復途中で再度頭部に衝撃を受けることで引き起こされる重篤な状態です。これは非常に危険であり、致命的な脳の腫れを引き起こすことがあります。この選択肢は正しい警告であり、特に接触スポーツを行う選手にとって重要です。
以上の分析から、正しい答えは「4」であり、セカンドインパクトシンドロームに注意する必要があるというのが、脳しんとうを受けたスポーツ選手に対して特に重要なアドバイスです。