1→「第1仙骨神経根障害」についての所見は「4.アキレス腱反射低下」が正答とされています。それぞれの選択肢に対する解説を以下に示します。
選択肢1:FNSテスト陽性
FNSテスト(Femoral Nerve Stretch Test)は、大腿神経の伸展性を評価するテストであり、腰部から大腿部にかけての痛みを調べるものです。これは第1仙骨神経根とは関連が薄く、主に腰椎神経根障害の評価に用いられます。
選択肢2:足関節背屈不能
足関節の背屈は主に腓腹筋とヒラメ筋によって制御されますが、これらは下位の神経、特に腓骨神経によって支配されます。第1仙骨神経根障害による直接的な影響は期待されません。
選択肢3:足背内側部感覚障害
足背内側部の感覚は、主に浅腓骨神経(L4からL5の神経根由来)によって支配されます。第1仙骨神経根(S1)の障害では、この領域の感覚障害は一般的ではありません。
選択肢4:アキレス腱反射低下
アキレス腱反射は、S1神経根によって支配される反射であり、この神経根に障害がある場合に低下または消失することがあります。したがって、この反射の低下は第1仙骨神経根障害の典型的な所見とされ、正解です。
以上の解説から、選択肢4の「アキレス腱反射低下」が第1仙骨神経根障害の所見として最も適切であることが分かります。この知識は、神経根障害の診断において重要な役割を果たします。