第31回柔道整復師国家試験 午後89

1→答えは「4.大腿四頭筋ストレッチが有効である」です。有痛性分裂膝蓋骨は、特に青少年に多い疾患で、膝蓋骨（膝のお皿）が発育段階で分裂していることが痛みの原因となる場合があります。以下、各選択肢の詳細解説です。 選択肢1：中高年に多い。 有痛性分裂膝蓋骨は中高年ではなく、特に成長期の青少年に多く見られる疾患です。この時期、膝蓋骨の成長が活発になるため、成長痛の一種として痛みが発生することがあります。この選択肢は誤りです。 選択肢2：安静時に痛みがある。 有痛性分裂膝蓋骨の痛みは一般に活動時、特に階段の上り下りやジャンプなどの動作で悪化することが多いです。安静時の痛みは一般的ではありません。したがって、この選択肢も誤りです。 選択肢3：関節水症がみられる。 有痛性分裂膝蓋骨において関節水症（関節内に液体が溜まる状態）が見られることは一般的ではありません。関節水症は通常、炎症や怪我によるものであり、この症状は有痛性分裂膝蓋骨の典型的な特徴ではないため、この選択肢も誤りです。 選択肢4：大腿四頭筋ストレッチが有効である。 有痛性分裂膝蓋骨の治療には、膝周りの筋肉、特に大腿四頭筋の柔軟性を高めることが有効です。筋肉の柔軟性を高めることで膝蓋骨への圧力が軽減され、痛みの緩和が期待できます。この選択肢は正しいです。 以上の解説から、正しい選択肢は「4.大腿四頭筋ストレッチが有効である」というものです。この治療方法が有痛性分裂膝蓋骨の症状緩和に直接寄与するため、正しい答えです。