第31回国家試験 午後103
15歳の男子。柔道の試合中投げられ右手掌を衝き、肘関節外反強制で上腕遠位端部を負傷した。肘関節内側に著明な腫脹と限局性圧痛および軋轢音がみられた。 損傷される可能性が高い神経はどれか。
正解!
不正解 答え 4
1→答えは「4.尺骨神経」です。この問題では、柔道の試合中に上腕の遠位端部を負傷し、肘関節内側に著明な腫脹と圧痛が見られる状況を説明しています。そのため、損傷される可能性が高い神経について考えます。
選択肢1:橈骨神経
橈骨神経は主に肘の外側を通るため、この症例で説明されているような内側の損傷で影響を受ける可能性は低いです。
選択肢2:筋皮神経
筋皮神経は腕の感覚を支配する神経ですが、この神経が肘関節内側の損傷に直接関与することは一般的ではありません。
選択肢3:正中神経
正中神経は肘関節の内側を通りますが、主に肘の前方を通るため、内側の著しい腫脹と圧痛に関連する主要な神経損傷の原因とはなりにくいです。
選択肢4:尺骨神経
尺骨神経は肘関節の内側を通るため、肘の内側に著明な腫脹と圧痛が見られる場合、この神経が影響を受ける可能性が高いです。特に肘の内側に位置する尺骨神経溝を通過する際、外傷により容易に損傷を受けることが知られています。
この症例の症状を考えると、尺骨神経が損傷される可能性が最も高いと判断されます。したがって、正しい答えは「4.尺骨神経」です。尺骨神経の損傷は、肘の内側のトラウマや圧迫によって引き起こされることが多く、神経の機能障害による症状が出現することがあります。