第31回国家試験 午後119
45歳の男性。植木業をしている。仕事で手を酷使しているが1か月前から右手関節痛を自覚し、軽減しないので来所した。手関節に運動痛および背屈制限がみられ、手関節伸筋支帯第4区画付近に圧痛がみられた。
この疾患で正しいのはどれか。
正解!
不正解 答え 3
1→このケースでは、植木業で働く45歳の男性が右手関節痛を訴えており、手関節伸筋支帯第4区画付近に圧痛が見られるという症状があります。これらの情報から、疾患の診断と特性を評価する必要があります。
選択肢1: 加齢性の疾患である。
手関節の痛みは加齢によるものもありますが、本ケースでは手を酷使していることが原因である可能性が高く、特に加齢だけが原因であるとは限りません。
選択肢2: 尺屈回外テストは陽性となる。
尺屈回外テストは尺骨神経の障害や腱の問題を評価するために用いられますが、本ケースでの手関節伸筋支帯の症状と直接関連があるわけではないため、この選択肢は適切ではありません。
選択肢3: リックマン分類が用いられる。
リックマン分類は手首の腱鞘炎の分類に使用され、特にDe Quervain病(ドゥケルバン病)などで見られる症状に対して用いられることがあります。この分類法は、腱鞘炎の重症度を評価するのに役立ちます。このケースでは、手関節伸筋支帯の症状に関連して用いることが考えられます。
選択肢4: 後遺症は残らない。
手関節の慢性的な痛みや腱鞘炎などでは、適切な治療が行われない場合、後遺症が残る可能性があります。したがって、この選択肢は一般的に正しいとは言えません。
以上の解説から、適切な選択肢は「3.リックマン分類が用いられる」です。この分類法が手関節の特定の疾患に関連して適用され、診断や治療計画の立案に役立つため、この問題文に適しています。