1→1) 鎖骨近位部
鎖骨近位部とは、胸骨に近接している鎖骨の部位を指します。肩鎖関節上方脱臼においては、この部位が脱臼部ではないため、綿花枕子を固定する際の主要な対象部位ではありません。
2) 鎖骨骨幹部
鎖骨骨幹部は鎖骨の中間部分を指します。肩鎖関節上方脱臼では、鎖骨の骨幹部が直接の脱臼部位ではなく、脱臼が肩峰と鎖骨の結合部、つまり遠位部で発生します。したがって、この部位に綿花枕子を当てることは、脱臼の固定には直接的ではありません。
3) 鎖骨遠位部
鎖骨遠位部とは、腕に近い鎖骨の部分、つまり肩鎖関節の位置にあたります。肩鎖関節上方脱臼では、この鎖骨遠位部が肩峰から上方にずれることで生じます。そのため、綿花枕子を固定する場合は、遠位部に正しく配置することが重要です。選択肢3が正解です。
4) 肩峰部
肩峰部は肩甲骨の一部であり、上腕骨の頭とともに肩関節を構成し、鎖骨と直接関節を形成する部分です。肩鎖関節上方脱臼については、肩鎖関節に関連する鎖骨の脱臼を指すため、肩峰部自体は脱臼の直接の場所ではなく、綿花枕子を当てる主たる部位ではありません。
以上の解説から、肩鎖関節上方脱臼の固定で綿花枕子を当てるべき部位は鎖骨遠位部であり、選択肢3が正解です。