1→広範囲の熱傷に対する初期処置においては、以下のようなポイントがあります。
1) 無菌的な操作
無菌的な操作は熱傷処置において重要です。熱傷部位は感染しやすく、細菌が入りやすい環境になるため、無菌的な条件下で行うことで感染症のリスクを低減させることができます。適切なケアと予防措置は必要です。
2) 壊死組織の切除
壊死組織の切除は熱傷処置における重要なステップです。熱傷によって損傷した組織は回復する能力がなく、感染の起点となることがあります。早期の壊死組織の除去は、創傷治癒の促進や感染予防に有効です。
3) 植皮による創閉鎖
広範囲の熱傷では、自己の皮膚を使った植皮術が必要となることがあります。これは創面を閉じ、治癒を助けるために行われます。創面が広範囲の場合、自己皮膚が不足することもあるため、その場合は他の閉鎖方法を考慮することになります。
4) 抗菌薬の全身投与
熱傷は局所的な損傷であるため、広範囲でない限り、必ずしも抗菌薬の全身投与は推奨されません。感染の徴候や症状がある場合、または特にリスクが高い患者には適応がありますが、全ての熱傷に対して全身投与するわけではないため、選択肢4が誤っています。適切な場合に、臨床症状に基づいて抗菌薬を使用することが重要です。
以上より、広範囲熱傷の処置で誤っているのは「選択肢4」です。