1→1) 中心静脈カテーテル感染-アスペルギルス
解説: 中心静脈カテーテル感染の原因菌としては、一般的に皮膚常在菌や、グラム陽性球菌(例えば、コアグラーゼ陰性のスタフィロコッカス等)が主な原因菌とされています。アスペルギルスは主に環境中の真菌であり、通常の中心静脈カテーテルの感染症の原因菌ではありません。したがって、この組み合わせは誤っています。選択肢1が正解です。
2) 術後尿路感染-大腸菌
解説: 大腸菌(Escherichia coli)は、術後の尿路感染症の最も一般的な原因菌の一つです。腸管内に生息しており、特にカテーテルを用いた場合などに尿路感染を起こすことがあります。この組み合わせは正しいです。
3) 術後呼吸器感染-緑膿菌
解説: 緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)は、院内感染(ノソコミアル感染)の原因菌として知られており、特に術後発生する呼吸器感染症に関与することがあります。この菌は、特に免疫力が低下している患者においてより多く発生することが知られています。この組み合わせは正しいです。
4) 抗菌薬関連腸炎-MRSA
解説: 抗菌薬関連腸炎は、日常的に使用される抗菌薬の副作用として起こることがあります。しかし、主な原因菌はクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)であり、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による報告は少ないです。したがって、MRSAが抗菌薬関連腸炎の一般的な原因とするのは誤りとは言えますが、MRSAが関係すること自体は否定できません。ただし、ここで指摘の対象となっているのは、中心静脈カテーテル感染とアスペルギルスの組み合わせです。