1→選択肢1:浮腫
ネフローゼ症候群の典型的な所見の一つが浮腫です。この症候群により腎臓が大量のタンパク質を尿として失うため、血中のタンパク質濃度が低下し、体内の液体バランスが崩れて組織に液体が溜まります。このため、足、顔、時には腹部にも浮腫が見られます。この選択肢は正しいです。
選択肢2:尿蛋白陽性
ネフローゼ症候群は尿中に異常な量のタンパク質が見られる状態です(タンパク尿)。腎臓の糸球体の障害により、通常は血液中に留まるはずのタンパク質が尿に漏れ出します。尿蛋白陽性はこの症候群の診断基準の一部であり、この選択肢も正しいです。
選択肢3:血清総蛋白低下
タンパク尿により体外にタンパク質が失われるため、ネフローゼ症候群の患者は血清中の総蛋白濃度が低下します。これにより免疫応答の低下やその他の合併症が引き起こされる可能性があります。この選択肢も正しいです。
選択肢4:低コレステロール血漿
ネフローゼ症候群の患者は通常、高コレステロール血漿を示します。タンパク尿と血清総蛋白の低下に反応して体がリポプロテインを過剰に生成するため、血中コレステロール値が異常に高まります。したがって、この選択肢は誤りです。
以上の分析から、誤っている選択肢は「4」であり、ネフローゼ症候群においては高コレステロール血漿が一般的であるため、低コレステロール血漿という記述は不適切です。