平成23年度(第20回)柔道整復師国家試験問題|午後101問〜午後120問
第20回国家試験 午後102
9歳の女児。一輪車から転落し左手の手掌を衝いて倒れ、左肘部に疼痛を訴えて来所した。
腫脹は肘関節全体にみられ、自動運動は困難である。近医で診察を依頼するため、応急処置として三角巾で提肘することにした。
三角巾のあて方で正しいのはどれか。2つ選べ。
第20回国家試験 午後103
15歳の男子。柔道で第2中手骨骨幹部を骨折した。
整復を行い、手関節軽度伸展位で示指をMP関節30°・PIP関節90°・DIP関節45°屈曲位でアルミ副子で3週固定した。
固定除去後、指を屈曲させると、示指が中指に重なっていた。この重なりを予防する初期の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
第20回国家試験 午後104
35歳の男性。7日前、重量物を持ち上げた際、強い腰部および右下肢痛が出現し、歩行困難となった。
現在、脊柱起立筋部に緊張感があるものの、棘突起の叩打痛もなく、腰痛は消失し、歩行の異常はみられない。
体幹を右回旋位で伸展させると右大腿後面から下腿後面にかけて放散痛がみられた。
右足部外側の感覚障害、足母指底屈筋力の低下が認められた。膝・足クローヌスは認められなかった。
他に認められる右下肢の所見はどれか。
第20回国家試験 午後105
62歳の男性。10日前、バス乗車中に吊革を右手で力を入れて持っていたところ、バスが急停車した瞬間に鋭い疼痛が肩に生じた。3日で疼痛は軽快したが、肩の挙上が不自由なため来所した。大結節部に圧痛がみられる。考えられるのはどれか。
第20回国家試験 午後106
50歳の女性。工場で組み立て作業ラインに従事している。
特に受傷した記憶はないが、約2週間前から起床時に左手母指IP関節が、屈曲したまま伸びなくなると訴えている。
診察時には同関節は伸びていて、抵抗感はあるが自動的に屈曲も可能ある。
認められる主な症状はどれか。
第20回国家試験 午後107
68歳の男性。左小指の運動制限があり、日常生活動作にも支障をきたしている。
MP・PIP関節の伸展制限を認め、同指の手掌部に索状物を触れる。
考えられるのはどれか。
第20回国家試験 午後108
18歳の男子。10日前にバスケットボールの試合中ボールを取り損ない右示指を突いた。
放置していたが、今日になって示指が図のような変形を呈していることに気付き来所した。最も考えられるのはどれか。
第20回国家試験 午後109
50歳の男性。ゴルフ中に坂を駆け上がった際、右下腿後部が何かに叩かれた痛みを感じたと跛行で来所した。
ふくらはぎ内側部に圧痛があり、足関節背屈を強制すると疼痛が増強する。脛骨内側後縁部に沿った疼痛はなくトンプソンテストは陰性である。
最も考えられるのはどれか。
第20回国家試験 午後110
19歳の女性。陸上競技長距離選手。2週間前から走行中に右下腿前面部の疼痛や下腿の圧迫感を感じるようになった。
最近では、走行中につま先を引っかけてつまずくことが多くなり、図に示す部位にしびれ感が認められる。
走るのを中止して、しばらくすると右下腿の痛みや感覚異常は認められなくなる。発症に関与する神経はどれか。